睡眠知識

【睡眠×栄養】管理栄養士が教える睡眠栄養学!

ここ数年、「しっかり眠れていない気がする」「朝起きてもスッキリしない」という声を耳にすることが増えています。日常生活の忙しさやストレスによって睡眠時間が確保しづらかったり、スマートフォンの長時間使用により寝つきがスムーズでない方も多いのではないでしょうか。実は、こうしたお悩みは「睡眠×栄養」の視点からアプローチしてみることが大切です。管理栄養士としての知識や経験をもとに、日々の食生活やサプリメント、さらにライフスタイルといった総合的な視点で、睡眠の質に役立つ方法をやさしく解説していきます。皆さまが日常をいきいきと過ごせるよう、ぜひ最後までご覧ください。

睡眠に役立つ栄養の基本

多くの方は忙しい日々の中で食事のバランスにまで気を配るのが難しいと感じるかもしれません。ですが、実は睡眠と栄養状態は深く結びついており、栄養の不足や偏りはすこやかな眠りに影響を与えやすいものです。ここでは、睡眠に関わる栄養や、その背景にある考え方をやさしくお伝えします。

食事

栄養の偏りが睡眠環境に与える影響

まず押さえておきたいのは、「栄養状態が睡眠時のコンディションに影響しうる」という点です。日中の活動エネルギーをしっかりと補給し、バランスよく栄養を摂ることが、夜の充実した休息につながります。逆に、ファストフードやジャンクフードばかりで栄養が偏ったり、炭水化物に偏重した食生活が続くと、体重の増加や疲労感の蓄積、気分の落ち込みなどが起こりやすくなるといわれています。これらは夜間の休息を得にくくする一因になるかもしれません。

質のよい睡眠をめざすための食事バランス

すこやかな睡眠に役立つためには、主食・主菜・副菜をバランスよく揃えた食事が重要です。特に肉・魚介類・大豆製品・乳製品などから摂れるたんぱく質源にはコンディションサポートの栄養として知られる成分が多く含まれており、夜間の休息を穏やかに迎えやすいと考えられています。たんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラルに富んだ野菜類や果物、海藻類なども欠かさず取り入れたいですね。

睡眠時無呼吸症候群と睡眠に役立つ栄養を考える

おやすみ中に呼吸が止まったり小さくなったりする「睡眠時無呼吸症候群」は、多くの場合、体重の増加や肥満との関連が指摘されています。これをきっかけに、「栄養管理によって体重を適正にし、睡眠の環境をより整える」という考え方が注目されているのです。ここでは、栄養との関係に焦点を当てて見ていきましょう。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群と肥満のつながり

肥満によって気道周辺に脂肪が蓄積すると、気道が狭まりやすく、夜間の呼吸が滑らかにできなくなるといわれています。これにより無呼吸や低呼吸が繰り返され、十分な休息を得るのが難しくなる場合があります。肥満と睡眠時無呼吸症候群の関係性は古くから指摘されており、体重が10%増えると睡眠中の低呼吸が増えるとの報告もあります。こうした状況をサポートするには、急激なダイエットではなく、栄養バランスを考慮した食事療法や適度な運動が検討されます。

栄養バランスと運動の組み合わせ

夜の眠りをよりスムーズにサポートするためには、栄養バランスを整えつつ、適度な運動を行うことが基本となります。食事面では、過度に炭水化物や脂質に偏らず、体づくりに関与するたんぱく質やビタミン・ミネラルをしっかりと摂ることが大切です。運動面では、ウォーキングや軽いストレッチなどから開始し、少しずつ運動量を増やしていくとよいでしょう。

睡眠に役立つ栄養素のポイント

日々の食生活を見直すうえで、ぜひ押さえておきたい栄養素があります。ここからは、コンディションをサポートするといわれる成分の中でも、睡眠を意識したときに活用しやすいものをご紹介します。これらをうまく取り入れることで、夜間の穏やかな休息を手助けしやすくなるでしょう。

食材

体温調整のアプローチが期待されるグリシン

魚介類や大豆、そして肉類などに含まれるアミノ酸の一種「グリシン」は、夜間の体温をやや下げる方向へサポートし、休息へ向かいやすい状態に近づけると考えられています。実際に、就寝前の摂取が夜の穏やかな休息にアプローチするとされることもあります。さまざまな食品から摂取ができますが、普段の食事だけでは十分に確保しにくいと感じる方は、サプリメントの活用も一案です。

気分の落ち着きを意識しやすいGABA

GABA(ギャバ)は、リラックスしたいときに取り入れるアミノ酸であると注目されてきました。カカオや発酵食品などにも含まれており、手軽に摂りやすい成分の一つです。食品だけでなく、サプリメントにも幅広く用いられていますが、過度な摂取は避け、アドバイザーの案内を守りながら上手に活用することが大切です。

良質な睡眠を阻害しがちな食習慣とは

「睡眠に役立つ栄養素を摂ったはずなのに、夜になっても目がさえてしまう」という声も少なくありません。これは、栄養面に気を配りつつも、生活の一部分が睡眠を妨げる習慣になっているケースがあるからです。ここでは、睡眠を阻害する可能性のある食習慣について考えてみましょう。

お酒を飲む男女

遅い時間の食事や早食い

寝る直前に食べる習慣や、噛まずに素早く食べる「早食い」は、胃腸を休めるタイミングを後ろ倒しにしやすく、夜の休息をゆったりとした形で迎えにくくする恐れがあります。寝つきに関するお悩みがある場合は、就寝の2〜3時間前には食事を終え、さらに食事の際はよく噛むことを心がけましょう。

カフェインや過度なアルコール

カフェイン飲料やアルコール飲料を多く摂ると、夜間に覚醒しやすくなるケースがあります。カフェインにより神経が刺激されることや、アルコールが代謝される際の体内リズムの乱れなどが影響するといわれます。どちらも適度に楽しむ分には構いませんが、量やタイミングには意識を向ける必要があります。

管理栄養士による睡眠×栄養の実践アドバイス

ここでは管理栄養士の視点から、手軽に始められる実践方法をまとめました。日々の食事や生活習慣を少し変えるだけでも、夜のリラックス感が変わってくることは少なくありません。無理のない範囲でできることからスタートしてみましょう。

バランスの良い献立

バランスの良い献立を心がける

主食・主菜・副菜を意識した献立づくりをおすすめします。主食では白米だけでなく雑穀米や全粒粉パンを取り入れ、主菜には肉、魚、卵、大豆製品など様々なたんぱく源をローテーションしてみましょう。副菜として野菜料理やきのこ料理、海藻類を扱うことで、ビタミン・ミネラル・食物繊維をプラスできます。色とりどりの食材をそろえることで、見た目の楽しさも高まりますよ。

ゆっくり噛んで満足感を高める

「忙しくてつい早食いになりがち」「噛む回数が少ない」といった方は、まずは一口あたりの噛む回数を増やすことからスタートしてみましょう。ゆったりした食事は満足感を高め、不要な間食や深夜の食べ過ぎを抑えることにもつながります。食事にかける時間は人それぞれですが、できれば15〜20分以上かけて味わうのがおすすめです。

睡眠に役立つ栄養を補うためのサプリメント・サービス

管理栄養士の視点を踏まえて、栄養バランスに取り組んでみても、「必要な栄養を本当にとれているのかが不安」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、ネムリーで取り扱う「Esthe Pro Labo(エステプロ・ラボ)」ブランドなどのサプリメントやサービスを活用してみるのはいかがでしょうか。手軽に摂りにくい成分をサポートしたり、プロの栄養士から助言を受けたりすることで、日々の食生活と休息環境を整える一歩を踏み出しやすくなります。

サプリメント

GABA配合サプリメントの活用

ネムリーでは、GABA配合サプリメントも取り扱っています。リラックス感を意識したサポートが可能なGABAは、お忙しい方やふだんの食生活で発酵食品を十分に摂取できない方にもおすすめしやすい成分です。しっかりと原材料や配合量にこだわったサプリメントを選ぶことで、より日々の食生活に取り入れやすくなります。

グリシン配合サプリメントの検討

夜に向けてゆるやかに穏やかなコンディションをめざしたい場合には、グリシンを取り入れてみるのも良い方法です。たとえば魚介類や大豆製品が苦手という方、忙しくて十分な食事を確保できない方でも、継続的にアプローチしやすいのがサプリメントの利点です。当社では、管理栄養士の監修のもとで商品を開発していますので、日頃の食事と組み合わせながらご利用いただけます。

個別栄養相談や生活習慣サポート

ネムリーでは商品を提供するだけでなく、管理栄養士による個別相談などのサービスも行っています。たとえば、食事記録をもとに栄養バランスの見直しポイントをアドバイスしたり、ライフスタイル全般に合わせた提案を行ったりと、総合的なサポートを特徴としています。自分に合った方法を見つけるためにも、まずはお気軽にご相談ください。

睡眠習慣をサポートするその他の要素

睡眠に役立つ栄養を意識すると同時に、生活環境や習慣作りにも目を向けてみましょう。いくら栄養を上手に取り入れていても、すべてが整っていないとなかなかおやすみモードには入りにくいからです。以下のポイントを押さえて、より総合的にサポートしていくのがおすすめです。

夜スマホを見る女性

光環境への配慮

スマートフォンやパソコンから発せられる光が、夜のリラックスタイムを妨げることがあります。就寝の30分〜1時間前からはブルーライトを控えて、間接照明や暖色系のやわらかい明かりに切り替えるなどの工夫を取り入れてみましょう。暗すぎるのが苦手な方は、やや暗めのルームライトや足元灯を活用するとよいですね。

適度な運動の取り入れ方

運動する時間帯や内容によっては、夜間の休息モードに入りやすくなることがあります。たとえば夕方早い時間帯にウォーキングを行うと軽い疲れが心地よく、寝つきをサポートしやすい方もいるようです。反対に、就寝直前のハードトレーニングは体を覚醒させる可能性があるので、激しい運動は避けるか、寝る2〜3時間前までに済ませておくと安心です。

ストレスケアやメンタルリラックス

日中のストレスを溜め込みすぎると、どうしても夜のリラックスが得にくくなるもの。心の面でも肩の力を抜く方法を見つけるとよいですね。たとえば湯船にゆったり浸かる、アロマを焚く、軽いストレッチで気分転換をするなど、自分なりの方法でメンタル面にやすらぎを与えるのも一案です。

睡眠に役立つ食材をプラスする具体例

ここでは、グリシンやGABAなど睡眠に役立つ栄養を摂りやすい身近な食材を、もう少し詳しくご紹介します。料理のレパートリーに取り入れてみると、無理なく栄養を補いやすくなるでしょう。

ヨーグルト

魚介類を使ったメニュー

たとえばエビやカニ、ホタテなどの魚介類には、グリシンが含まれていることが知られています。パスタの具材にエビを使ったり、鍋料理にカニを取り入れたりと、ふだんの献立に変化をつける感覚で楽しめます。煮込んでスープにすると旨みも溶け出すため、食事全体で味わいやすくなります。

発酵食品を積極的に摂る

GABAは発酵の過程で生まれることが多い成分です。納豆や味噌、漬物、ヨーグルトなどの発酵食品を意識的に食卓に取り入れてみるのはいかがでしょうか。現代人は発酵食品の摂取が減少しているともいわれており、毎日の食事に加えるだけでも彩りが広がるでしょう。

大豆製品や乳製品を上手に活用

豆腐や豆乳、チーズ、ヨーグルトなども手軽に取り入れられる食材の代表です。大豆は良質なたんぱく源であると同時に、幅広い栄養素が含まれます。乳製品はたんぱく質やカルシウムなども補うのに適しています。小腹がすいたときのおやつとして、ナッツやチーズ、ヨーグルトを選ぶのも一案です。

ネムリーからのご提案

ネムリーの店内

ネムリーは、睡眠と栄養の深い関わりを認識し、一人ひとりのライフスタイルや目標に合わせたサポートをめざしています。サプリメントだけではなく、栄養相談や商品選びのアドバイスなど多角的なサービスを展開しているのも、「継続しやすさ」を大切にしているからです。

もちろん、睡眠の悩みは個人差が大きく、一筋縄ではいかない場面もあるかもしれません。ただし、無理のない範囲で食事・運動・睡眠環境づくりを進めていくことで、日常生活を少しずつ快適に保ちやすくなるでしょう。気になる点があれば、ぜひご相談いただき、私たちと一緒に「自分らしい睡眠習慣」を探っていきましょう。

まとめ

眠る女性

ここまで、睡眠に役立つ栄養や具体的な実践方法、さらに管理栄養士の視点からのサポートについてご紹介してきました。忙しい現代社会で質のよい休息をめざすためには、栄養バランスの見直しやサプリメントの活用、ストレスケアなど多方面からのアプローチがポイントになります。

  • 栄養バランスの良い食事が夜の休息に役立つ
  • グリシンやGABAなどの成分を上手に活用すると取り入れやすい
  • 遅い時間の食事や過度なカフェイン摂取はできるだけ控えたい
  • 睡眠時無呼吸症候群と肥満の関係にも注意し、適度な運動と併行する
  • サプリメント・サービスで気になる栄養を補いやすくする

読者の皆さまのライフスタイルに合った方法をぜひ見つけてみてください。もし具体的なサポートやご相談を希望される方は、ネムリーのサービスを活用しながら、日々のコンディションをサポートする取り組みをスタートしてみましょう。

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