近年、日々の暮らしで使用するスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器が生活のあらゆる場面に登場し、ブルーライトを浴びる時間も長くなってきています。寝る前に無意識に操作してしまう方も多いかもしれませんが、夜間のブルーライトは睡眠の質に影響を及ぼす可能性があるとされています。今回は、ブルーライトの特徴や現代生活との関わり、そして夜の過ごし方のポイントを解説します。
ブルーライトとは?
ここでは、ブルーライトの特徴や可視光線の中での位置づけなど、基本的な知識について説明します。

ブルーライトの波長
ブルーライトは、波長がおよそ380〜500nmとされる、可視光線の中でも特に波長が短い領域に属する光です。波長が短いということはエネルギーが比較的高いことを示し、デジタル機器の画面やLED照明などから多く放出されます。一方で、自然界では太陽光の一部にも含まれるため、日中の活動時には、メリハリを作りやすい光ともいえます。ですが夜間に浴びすぎると、体内の休息サイクルに影響を及ぼす場合もあります。
可視光の中での位置づけ
人間が見ることのできる可視光線は約380nmから780nm程度とされており、その中でもよりエネルギーが強いのが波長の短い方の光です。ブルーライトが含まれる短波長域の光は空気中で散乱しやすく、空の色が青く見える要因にもつながっています。
自然光と電子機器
ブルーライトは自然の太陽光でも発せられていますが、室内での灯りやスマートフォンなどの日常的に使う電子機器からも日頃から浴びることになります。特に目に近い距離で操作するスマートフォンやパソコンの画面では、ブルーライトを意識的に制限しなければ夜間でも大量に取り入れてしまうことが考えられます。寝る前のデバイス使用は、休息への移行を遅らせることがあるため注意が必要です。
ブルーライトと現代生活
リモートワークの増加や動画コンテンツの充実により、私たちの生活は画面と切り離せないものとなっています。ここでは、そんな現代のライフスタイルとブルーライトとの関わりを見ていきましょう。

リモートワークとブルーライト
リモートワークが定着してきたことで、パソコンと向き合う時間が急激に増えた方も多いのではないでしょうか。会議もオンラインで行われ、コミュニケーションのほとんどが画面越しとなるため、自然とブルーライトにさらされる時間が長くなりがちです。長時間のデジタルミーティング後に、目の疲れを感じる方も増えているようです。凝視状態で画面を見続けることでまばたきが減り、目のうるおいを失いやすいことがその要因の一つとして考えられます。
生活リズムへの影響
日中は本来、太陽の光を浴びて活動モードを高め、夜間には暗くなったところで休息モードへ移るのが自然な流れです。しかし、夜遅くまでパソコンやスマートフォンに接していると、休息へ向かうタイミングを見失いやすくなり、就寝時間が後ろ倒しになる方も増えています。夜更かしによる睡眠時間の短縮は、翌日のコンディションの乱れに直結しやすいため、夜間のデバイス使用をどうコントロールするかが重要です。
ブルーライトと夜の過ごし方
夜の時間帯は体を休めるためにも、ブルーライトの浴び方に配慮したいところです。ここでは、寝る前のデバイス使用や休息へ向かうためのポイントをお話しします。

寝る前のデバイス使用
夜寝る前は、ついスマートフォンのSNSをチェックしたり、動画を見たりする方も多いかもしれません。しかし、このタイミングで画面からのブルーライトを過剰に取り込むと、目が冴えてしまい、ベッドに入ってもなかなか寝付けない状況が起こりやすいと考えられています。特に寝る前の1〜2時間は就寝準備のためにデバイスをなるべく見ないようにする、ブルーライトを抑える設定を活用することで、休息環境を整えることができます。
メラトニンの働き
本来、夕方から夜にかけて体内時計に沿って放出されるとされる物質が「メラトニン」です。ただし夜に強い光、特にブルーライトを感じるとメラトニンの分泌が控えめになり、寝付きのリズムを乱す可能性があるといわれています。意識的に夜の照明を弱める、またはブルーライト低減モードを取り入れるといった方法は、メラトニンの分泌に関連する可能性があることから、環境調整が役立つことがあります。
心身の安定によるケア
夜間のデジタル機器の利用を控えめにすることで、気分もゆったりしやすくなります。強い光や情報量が多いコンテンツを見続けると、高まった興奮状態が鎮まりにくくなることも考えられます。夕方以降は落ち着いた照明の下で読書やストレッチを行うなど、少しずつ心身をゆるめる時間を確保してあげることが、翌朝の目覚めにもつながるでしょう。
ブルーライトが目にもたらす影響
ブルーライトは現在の研究上、直接的な目の深刻なトラブルを引き起こすとは認められていませんが、実際に浴びる時間や使い方によって目に負荷がかかりやすくなるのも事実です。ここでは、その具体的な影響やケアについて見てみましょう。

眼精疲労の可能性
パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、画面を凝視することが多くなり、まばたきの回数が減少しがちです。その結果、目の表面が乾きやすくなるほか、強い光を見続けることで眼精疲労を感じるケースもあります。特にブルーライトはエネルギーが高いため、目が疲れやすいことが指摘されることがあります。ただし、研究の進展によってはさらなる見解が出てくる可能性もあるため、適度な休憩を取ることが推奨されています。
目のうるおい
デジタル機器の操作中はまばたきをしっかり行えていないことが多く、目の乾燥感につながる場合があります。夜遅くまで使用していると、寝る前に強い光を浴びながら目を酷使することで、翌朝まで目の疲れが残りやすくなるでしょう。特にエアコンの使用時期や乾燥する空間では、より目のうるおいを失いやすいと言われています。ブルーライトカットや休憩を取り入れることが、目の疲労感の軽減に繋がる可能性があります
夜間のケア方法
寝る前には、なるべく暖色系の照明に切り替える、スマートフォンやパソコンの輝度を下げる、ブルーライトカットメガネを利用するといった方法で目への刺激をやわらげることが意識されています。さらに湯船にゆっくり入る、就寝前に軽いストレッチをするなどのルーティンを取り入れると、目だけでなく全身を穏やかに整える流れが作りやすくなります。
ブルーライトを抑えるための対策
それでは、具体的にどのような工夫ができるのでしょうか。下記では日常生活で取り入れやすい対策をいくつかご紹介します。

照明環境の工夫
部屋の明るさを調整することで、ブルーライトを意識しながら暮らせます。たとえば、夜間は電球色などの暖色系の照明に切り替えてみるのも一つの手です。照明が明るいほど目への刺激は強くなりますが、デスクでの作業時は暗すぎない程度に控えめに設定し、休憩や夕食後の時間帯はさらに落ち着いた明かりに変えるなど、時間帯によって調整するのも検討してみてください。
参考までに、照明の色味と活用イメージをまとめてみました。
| 照明色 | 使用イメージ | 
|---|---|
| 昼光色 | 昼間の活動時間や細かい作業に | 
| 昼白色 | 晴れの日の昼間のイメージ・オフィス空間など | 
| 電球色 | 夕方~夜のゆったりとした時間帯に | 
休憩とまばたき
作業中や動画視聴中に強く集中していると、まばたきの回数が減っていることがあります。意識的にまばたきするのはもちろんですが、1時間ごとに数分程度画面から目を離すことを習慣づけるのも大切です。休憩の際には、少し遠くの景色を見る、立ち上がって肩まわりを動かす、軽い伸びをするなど、目だけでなく体全体をゆるめることにも意識を向けてみてください。
スマホ・PCの設定
最近のスマートフォンやパソコンには、ブルーライトを抑える機能が標準で搭載されていることが多いです。寝る時間帯を自動検出して画面の色味を暖色系に変えるナイトモードや、時間指定してブルーライトを減らす設定などを活用するのもおすすめです。こうした設定が難しく感じる場合は、ブルーライトカットフィルムを貼るなどの方法もありますので、自分に合った対策方法を取り入れてみましょう。
ネムリーがおすすめする睡眠サポート
ここからはネムリーとして、日常生活の中で試しやすいサポートをご紹介したいと思います。睡眠環境とあわせて食生活などのバランスも見直し、日頃の暮らしを整えやすくする方法を紹介します。

バランスの良い食事と就寝前の習慣
一日を元気に過ごし、夜穏やかに休息モードに入りやすくするためには、食生活も見直しておきたいポイントです。朝・昼・夜とそれぞれの食事で、三大栄養素であるたんぱく質・脂質・炭水化物に加え、ビタミンやミネラルを意識的に摂ることが望ましいといわれます。また、夜遅くにカフェイン飲料を多用していると、デジタル機器の光と相まって覚醒感を得やすくなるため、就寝2~3時間前は控えめにするといった工夫もおすすめです。
サプリとカウンセリング
ネムリーでは、より健やかな日常を目指す方に向けて、様々なサプリメントやカウンセリングなどのサービスを提案しています。たとえば、食事ではカバーしきれない栄養素を補う視点で開発されたサプリメントや、体内バランスを知るための検査キットなどがあります。これらは医薬品ではありませんので、あくまで日頃の暮らしをトータルに考える一助として、必要に応じて取り入れていただくことを意図しています。
専門スタッフの視点から
ネムリーでは、食事・睡眠・運動などの基本的な要素を踏まえながら、個々のライフスタイルに合わせたアドバイスを行っています。日頃のブルーライトダメージが気になる方、睡眠時間をより確保したいと感じている方、栄養バランスの偏りが気になる方は、いま一度ご自身の生活リズムを見直すきっかけを作っていただければと思います。もし食事やサプリメントの選び方などに悩むようであれば、スタッフへご相談ください。
まとめ

今回のコラムでは、ブルーライトが睡眠の質にどんな影響をもたらすのか、その特徴や具体的な対策を含めて解説してきました。
- ブルーライトは波長が短く、夜間に浴びると休息のスイッチを遅らせる場合がある
- 長時間の画面操作は目の乾燥感や疲れを感じやすくする原因につながる可能性
- 照明を暖色系に変える・ナイトモードを使うなどで夜のブルーライトを減らす工夫ができる
- 食事のバランスや就寝前のカフェイン摂取なども見直すと休息しやすい環境づくりがはかどる
- エステプロ・ラボのサプリやカウンセリングなどを活用して、栄養面からのサポートも検討できる
ぜひ、夜のデバイス使用を少し控えてみたり、照明環境を調整したりしながら、ご自身に合った快適な睡眠リズムを探ってみてください。もし生活スタイルや栄養面で手助けが必要な場合は、ネムリーの専門スタッフやサービスも上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
   
      